五ツ川のデンドロ(香典泥棒)
小夜子
ぼたん雪
お腹で腐ったタンポン
あとなんか、いろいろ、どっかのつか芝居で耳にしたエピソードが。
蒲田行進曲を6年ぶりに観るに当たって
つかぽん演出とも聞いていて
メインキャストも豪華だし
それほど心配はしていませんでした。
もちろん、ヤス役の風間くんとクサナギさんを、比べようとも思ってませんでした。
が
上に挙げたエピソードがてんこ盛りで
2時間半に納めるに当たり
えらいことが起こったのではないか、と。
まず
直近の1999,2000年の平成版蒲田と比べてしまいますと
銀ちゃんがヤスを可愛がっていない。
ヤスが銀ちゃんを慕っていない。
小夏がヤスにときめかない。
これでは別のお話になってしまいます。
どっちかっつうと、映画版の人間関係に近いかと。
ああ、なんかちがうな、って思ったら、
銀ちゃんとヤスの「ジュテーム」「モナムール」がない。
ヤスの部屋に小夏を連れて来る前の、「来るね来るねどんどんくるね」「行くよ行くよどんどん行くよ」のテンポ良い掛け合いがない。
ヤスがどんなに銀ちゃんのことが好きで好きでしょうがないか、が書かれていないの。
小夏はどっちかつうと松坂慶子ちっくなので、ヤスに惹かれないというキャラは成り立つと思います。
しかし筋は平成蒲田のものなので、ヤスは銀ちゃんが大好きで、小夏も好きなんだけど銀ちゃんのほうがもっと大事で、小夏はヤスに少しずつ惹かれていくとゆう流れに、一人一人の気持ちが乗っていかないのだった。
で、台詞は平成蒲田のモノだったりすると、矛盾が生じるのだ。
ぐわああああん。
シーンシーンで、6年前を思い出して、自然と涙が出てくる所もありましたが、お話がちょいと破綻してないかい、つかぽんよ。
銀ちゃんが五ツ川のデンドロ(卑しい出)だった、というのは、続編の「銀ちゃんが、逝く」のエピソードで、今回アツヒロくんのやった歌舞伎役者の中村屋を出すために入れたものだと思うけど、あんまり必要なかった気がするんだよな。
お陰で一番大切な3人の関係性が崩れちゃった。しゃべってる台詞バラバラなんだもの。
風間くんは健闘していた。声も元気だったし。
でも可愛すぎた。99年のクサナギと一つしか違わないのに、童顔と老け顔の違いかな。でも小夏とリアルキスはしていたよ。台の上に乗って(可愛い)。
銀ちゃんとの関係性が明白でないのに、小夏をいたぶるのが、初見の人には判りづらかったんではないかなあ。小夏と結婚したのに、小夏の両親は銀ちゃんのほうが好き。それが辛くて辛くてたまらない。このテンション上がるシーンがわりと抑え目だったのは、やっぱり銀ちゃん(以下略)。なので、果たしてヤスは憎しみと恐怖といろんな感情を昇華させて階段落ちに臨めたのかもよく判らなかった。
階段落ちも実にあっさりしたもんだった。
フィナーレのあとの、楽屋裏っぽいのが例の「これはお芝居でした」を象徴させていたのかな。ちょいとポイントがずれてる気がするぞ。
連れのCちゃんと、「うーむこれはどうしたものか」としばらく語った後、「当時の台本読み返そう」っつー話に落ち着きました。すんません。
してまた私の部屋にあるはずなのにないもの発見。
「つかこうへい完全台本シリーズ 蒲田行進曲〜困った本官編」
どこいったんだー。あれ読むだけで滂沱の涙なのにー!もう通販してないのにー!(引越しのときにチェックするものがまた一つ…)
つけたし
猫助が懐かしかった、あの発声、あの体のキレ。
あと、発声ベストだったのは赤塚、君だ。すげークリアボイス。さすがだつか役者。
posted by NEMUKO at 00:20| 東京 ☀|
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