2005年08月15日

プロデューサーズ日本版

ロンドンから帰って、何気にヤフオクで落としたチケットでした。
初日あけて二日目とは知らなんだ、ああやばいかも、ゲネ風味覚悟した方がいいかも、と
思ったのは、心配しすぎだったようです。

デュルリーレーンシアター、厚生年金会館、ついでに日産スタジアムを経由した我が目には
青山劇場が狭く見えた。て、それ普通とちがうやん。

どうもこのブログ、見たところ「続きを読む」とか、文字反転とか、文章隠す気の利いた小技がないのはテンプレのせいか、とも思ってみたりするんですが、これ気に入ってるの。ごめんなさいね、ってことでネタバレ御免。前振り長くてこれも御免。







かねてから懸念していた、マックスの若さ。
事前に「若干の設定チェンジ」とか、「50年代のブロードウェイに若いプロデューサーがいたっていい訳で」とか、少々苦し紛れのコメント読んで、ああ、そーゆーことか(いったもん勝ち)と思って、お隣のブックセンターで翻訳戯曲載ってる豪華本(5,000円近くすんだよ買えないさ)を座り読みして、ネタバレ満々で臨んだわたくしでしたけど。

すげえよ。
流石はワールドワイドクオリティ。
それを保つのが僕の仕事さ、と全権委任されたディレクター。
来日公演から譲り受けたというセットと衣装。(これが青山劇場を小さく見せた要因か)
視覚からくる違和感を全く排除し、残るはキャストと日本語訳。

いのっち、すげえじゃん。
年齢とか威厳とか、見た目から来る心配事をすべて跳ね除けた。(オリジナルは年配者なのさ)
年齢不詳の、「ブロードウェイドリーム、カムアゲイン」と野心に燃えているプロデューサーになっていた。早口の台詞や歌を堂々とこなしていた。
一番気になっていた「Betrayed」が一番魅かれた曲になったなんて、しんじらんない。

対するレオ、小心モノのレオ、会計士でつまらない日常を送るレオ。
長野くんは、こちらは見た目がマッチして、はまり役な感じでした。
惜しむらくは歌唱力…いえ、スマステで「歌手・クサナギツヨシ」をやられた私には、発言権がないかも…
一曲歌い上げたあとマックスに「おまえ、そういえば歌手だったんだよな」と言われていました。「君のために歌ったんだ」と返していました。レオの台詞はオリジナルの通りのようです。

あとは、主要キャストが全て及第点をクリアして幕が上がったと考えられます。
スウェーデン人で英語が不得意でセクシーなウーラは、その魅力を遺憾なく発揮していたし。
ガチガチのナチ主義のリープキン(桑野)も、ミュージカル初経験ながらさして不安定なところは見えなかったし。
ディレクターのデ・ブリー(藤木孝)とその内縁の助手カルメン(岡幸二郎)は実力を余すところなく発揮していて爆笑誘うこと必至だったし。
アンサンブルのクオリティも高いこと。裾野が広いので実はこっちの方がよっぽど気楽に見られる。でも少人数ですごいいっぱいの役やるんだよ。早替えが大変。

なにより高平哲郎氏の日本語翻訳が歯切れがよくて素晴らしかった。眼で読んだ段階では「歌えないじゃん」と思ったが、歌詞はメロディにあわせたみたいで。
元が元なので、どうしても台詞も歌も早口になってしまうのは仕方ないけれど(ちと聞こえ辛かったのは否めない)どうしてどうして、メディアで活躍する人の翻訳は感覚が冴えているようで、ありがちなくっさい台詞にならなかったのがよかった。

私的には、ロンドンでの「なんかよくわかんないけど、なんかおもしれえ」的な不完全燃焼的な思いを「あー、そういうこと、なーるほど、やっぱおもしれえじゃん」まで昇華できたことが嬉しくて。

追加公演のチケット予約しちまいました(てへ)。「Betrayed」のためといってもいいかもしんない。あとハトとひっかかるレオ確認(できんだろうなー)。
posted by NEMUKO at 00:16| 東京 🌁| Comment(0) | TrackBack(0) | ステージ、シネマ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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