渋谷 東急シアターオーブ 4月8日マチネ観賞
内容に関してのネタバレは避けながらのつもりで書きます。
ネタバレが嫌な方は、劇場でパンフレットを買っても、堀北さんと板垣さんのインタビューはスルーされることをお勧めします。じぇじぇじぇ!ってなるから。
キャパ2000人ですって!
出来た頃から「でかい会場!」と思ってたのに、まさかこんな大きい会場で公演をすることになるとは。
いやしかしACTシアターも大概でかかったぞ。
チケット代に見合った、お金がかかった豪華な舞台でした。
脚本はMONOの土田さん、演出はサードステージ(出身になるの?)の板垣さん。
共演のお歴々はヴェテランが顔をそろえる。そしてばんと舞台製作が発表された。
うーん。
正直なところ、最初は食指が動かなかったんですよね。だって秋に舞台やったばかりでしょ?いつ稽古すんの?
私が、クサナギさんが出れば何でも観に行く、という状況では最早なかったんでしょうかね。
でもチケットを譲って頂いたので、感謝して観に行ってまいりました。
「ぼくに炎の戦車を」が群像劇でクサナギだけのものでない作品だったとすれば
「二都物語」は間違いなく、クサナギツヨシの為の大掛かりで豪華な作品だと取って見られました。
主人公、ワイルドなスクネ。
今回、記号として「カッコよく激しくセクシーなクサナギツヨシ」をみせる。
それがゴールだったのかなー、というのが私の感想です。
お話は中世ヨーロッパのイギリスとフランスから、古代日本に置き換えられたことで複雑になりそうだなあと思っていたら、意外に展開は判り易く
演出も判り易いのですが、なんつうか、「感動」というか「何かが動かされる」まで至りませんでした。
アンサンブルが多く、シーンチェンジが多く(ちょと多すぎ)、手はかかっていて、非常に演劇的でした。
演劇的で、芝居感があまりない、というのかな?
既に完成されていて、この先あまり変化していく代がないんじゃないかな?
堀北さんが健闘。可憐でしかししっかりと舞台に足を付けて立っている感の強い、女優さんでした。声もいい。
あと脇役で強力なのが、橋本じゅんさんと皆川猿時さんなんですが、あー、轟天vs港カヲルだ!(2004年大人計画番外公演・熱出して観に行けなかったのー)そらあ強力だ。心強かった。
クサナギさんは、そらー、かっこよかったです。ロングジレから伸びるばっちばちの上腕二等筋とか
上着を着ると「君は君だよ」の衣装(個人的に大好き)のような佇まいになるとか
あまり近い席ではなかったので細かいところまで見えなかったのですが。
カッコいいクサナギさんが舞台に立つ。それが目的。そのための豪華な舞台。
それの何がいけないの?というファンの方々もいらっしゃるでしょう。
ただそれだけではもう満足できないんです。
私たちはもう奇跡を知ってしまっているのだから。
規模とかかる資本がこんなに大きくなってしまった今、
「蒲田行進曲」の奇跡はもう観ることができないのかなー…