創設は1967年。今年で45年目の公演。
あろうことか(つうのも失礼か)、今年の演目は、大ヒット中の「glee」
私が高校生の頃、オリジナルで「Fame」(今海外でかかってるのとは別もの)やってくれて、かっちょいい大学生が歌って踊って英語もしゃべる。なんてすてちなの。よおし来年は絶対大学受かって参加してやるぞー、と子スズメのモチベーションあげてくれたのが、この英語ミュージカル集団なのでした。
あれからあ…ぼくたちはあ…
本日、当時一緒に作業場でペンキ塗れの青春を送った、エンタテイメントに詳しい親友と、世田谷で行われた第一回目の公演を観に行きました。
実は私は、gleeはついこの間、第3話をBSで初めて観たもんで。
主人公の高校教師の妻が想像妊娠でどうのこうの、って回を相方(しかも超ラップ嫌い)が一緒に観ていたもので
「わけわからん」と突っ放されて、こっちも訳分からないところから観はじめたもので
レンタルDVDで骨子だけ掴んで観に行きました。
大体が、昭和生まれの私らとは生まれも育ちも環境が全く違う若人が、歌い踊る。
英語が上手い。おまえら全員帰国子女かよ!と突っ込みたくなる。
俺らの頃の英語は、ど下手くそだったもんなあ、あの頃のキャストは名門大の名門ESSの奴らばっかりだったのになあ、あ、英語堪能な帰国子女は台詞なくってビジュアル担当だったもんなーとか、今更の毒舌。
大作に挑み過ぎたのかしら。
もうちょっと、あとワンステップ進めば、すごくいいものになったと思う。
後ろの方の席で観たせいか、ビジュアルのインパクト、キャラクターの識別が出来なくて、残念だったのがなんとも。パンフに脚本が誰かも書いてないのでなんだけど、歌もクイーンとか、ディオンヌ・ワーウィックとか、クワイヤでも聴かせる曲が多かったのに。いかんとも、中途半端に上手く、聴かせるのも中途半端感が否めない。
だが待て、待つんだ、彼らはリハーサル中に東日本大震災を経験しているのだ。
阪神淡路大震災の頃にはまだ全く子供だったはずの年頃の彼らだ。怖かっただろう。100人規模の団体が活動するに難儀したことであろう。
でも、45年続いた伝統を、彼らは今年もつなげてくれたのだ。
10年くらい前には、演出が笑いながら「来年、ないかもよ」と話してくれたのも覚えている。
どこかの大学に属していない、ボランティア的に集まった集団がこれだけ続いているのは奇跡である。
いつの間にか目が肥えてしまったおばちゃんは、ちょっと、ありゃー、と思ってしまったものの、求めるものの水準が高すぎるのかもしれない。
ただ、私たち(←スタッフだったけど)のど下手くそな英語で、熱い勢いだけでもらったオベーションは、20年以上経ってもいまだに耳に残っているのである。私たちが欲しいのは、それなんだ。
大先輩にもお目にかかり、思いがけない幸せ。相も変わらずピュアでポジティブなオーラに触れて幸せ。
明日は、何の予定もないし、お洗濯もしてしまったし。
もう一回、足を運んでみようかな。当日券に席に余裕あるかな?
Model Production 2011 「First Step」
世田谷区民会館(東急世田谷線松陰神社前下車) 5/4-5/5 マチネソワレ
若人よ、観よ。