大江戸りびんぐでっど
写真は新歌舞伎座。
今日行ったのは、東劇という映画館。
歌舞伎座こけら落とし記念で、3年前さよなら歌舞伎座、と銘打って打たれた公演が
今回記念として上演されたようです。
大江戸りびんぐでっど。
江戸の町に、ぞんびが現れて。2010年12月公演。
当時文春のクドカンエッセイで「不評で席を立つ人がいた」発言があり
さすがに歌舞伎まで足を運ばなかった身としては「あ、やっちゃったのかな」と思ってました。
DVDなんかでソフト化していないので観る機会がなかったので、果てしない連休中に観に行こうと思い立ち。
面白かったよ!
ネタバレもへったくれもですので
江戸の町にゾンビが大量発生。
死人に「くさや」のタレをかけたらゾンビ化して生き返ったとのことで
大量発生したゾンビに仕事を与え、両生するつう話で。
あれ、それじゃ面白くもなんともないか。
しかしですね、クドカン特有のヒューマニティー溢れる、いい舞台だったんです(映像だけど)。
上演当時「けしからん」とかで席を立つ人がいたっていうので
歌舞伎としては異色過ぎたかもしれませんが、演者は全員歌舞伎役者であり(クドカン関係者でなく)、すげー活き活きと演じていたのが印象的だったのです。
音楽も衣装も振り付けも、関係者だっつーたらそうですけどwww
クドカン色は、薄くいろんな幅に効くんだな、と思いました。
本家大人計画の番外公演ウーマンリブでは、地上波では流せない濃ーい毒を撒き散らし
TBSではジャニっこ使って、若い子をターゲットに週末の始まりを彩り
朝ドラは大成功で、可愛い女子高生をお茶の間にお送りし
映画では中学生男子を主人公とする。オノレの投身いわずもがな。
どれひとつとっても、ヒューマニティー溢れることが絶対なんですね。
だから若者からおばちゃんまで、あらゆる世代に打ってかかれる。
師匠松尾ちゃんもヒューマニティーにしてはまったく引けをとらず、
朝日新聞の小説でちょっとずつにやけながら摂取しているわけですが
三陸の海女ネタがあって、あー時を経たいまだからうける、って大笑いさせて頂きました。
(クドカン宮城出身)
ちょっと外れました。シネマ歌舞伎としてはどうなのかな。
「野田版 研辰の討たれ」が今回観られないので
いずれDVDかなー、とちょっと離れてしまった歌舞伎門外漢野田ファンとしては。
新歌舞伎座は威風堂々としていて、
私みたいなへなちょこがお邪魔するのはいつになるでしょうか?