2012年08月31日

すうねるところ

2012年8月30日 シアタートラム ソワレ観劇。

幕の上がるほんの数日前、朝日新聞夕刊の舞台版で大きく取り上げられていたので、一気に気になりましたが、
人気の脚本家、木皿泉さんの初戯曲に、薬師丸ひろ子、篠井英介、萩原聖人、村井良大とキャストが超豪華な顔ぶれと言うこともあり、劇場チケットは既に完売御礼。
チケットぴあに残席わずかを見つけ、奇跡的に指定席を手に入れました。しかも良席。

吸血鬼の男女が、人間の子どもを育てていく日常のお話。
ちょっとネタバレをしながら。

パンフレットによると、吸血鬼たちは、自分が人間として暮らしていた時を反映した性質で、現在を生きている。
吸血鬼アザミ 人間の少年マリオに姉さんとして接している(気分は海洋学を研究する女子大生)。
吸血鬼夏彦  人間の少年マリオに父さんとして接している(気分は理想の父親)。
吸血鬼こがね 人間の少年マリオにおばあちゃんとして接している(でも気分はアラフォー女子)。
人間マリオ  高校生で絶賛反抗期中。

夏彦が2歳のマリオを、何らかの喧噪の中連れてきて、3人で育てている。
が、マリオは人間なので成長するが、吸血鬼は歳をとらない。

「なんでここんちん中のもの、全部茶色いんだよ!」家の中のものがすべからく古いことが、吸血鬼には気にならなかったのだ。おばあちゃんなんか900年生きているんだもの。

木皿さんの書くホンは、言葉の紡ぎ方が絶妙で、時にはっと現実現代的なエピソードがはいったり
日常のさりげないひとコマが、えも言われない極上の台詞になって、心の深ーいところにすっぽり落ち着く。
ドラマ「すいか」(舞台は三軒茶屋だったなあ)とか、あっちゃんの「Q10」とか。

「慣性の法則」に丸めこまれて永遠の命を生きて死なない吸血鬼と、生きて成長して老いて死んでいく人間。
両者の間に突然相容れないものが流れる。違う「匂い」だ。
吸血鬼たちはマリオを愛していて、この上なく愛していて、突如変わって終ってしまった「今までのマリオとの日常」に決着を付ける決心をする。

ホンもチャーミングなのだが、役者がものすごくチャーミングだった。
薬師丸さんは、少女のように可愛らしく、通る声も魅力的。
篠井さんは本領発揮の最高の女形。まったくぶれずに超魅力的な女形。
萩原さんはいい役者になったね。少年の面影も残しているけど。舞台は初見。達者でした。
村井くんは、テニスの王子様とか系(このくくり失礼かな)可愛いイケメンで、でも他のベテランに負けずに若手実力派の片鱗を見せる。

ラストのラストで、このところ干からびて壊れてんじゃねえか(映画おおかみこどもでも、上手いなあと感心こそすれ泣きませんでした)と思う、乾いた私の涙腺が崩壊しました。目の前がにじむのでハンカチでおさえおさえ。心の隅っこのツボを優しく突っつかれた感じで。壊れた涙腺はなかなか戻らず、帰りの世田谷線の中でもうつむくしか出来ず。偶然に友人が同じ回を観ていたらしく、電話とメールくれて、また涙。ああ。

相方にごめんなさい(時間的に)なんですが、もっかい立ち見でチケット取りました。
これはもう一回観たくなった。この感覚久しぶり。小劇場でステージ数も少ないし。精いっぱいの我儘。

さあ、これから、勢いでツタヤで借りてきた「Q10」観よう、かな?
posted by NEMUKO at 12:00| 東京 ☁| Comment(1) | TrackBack(0) | ステージ、シネマ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2012年08月20日

あたいの夏休み2012

私の勤務は週3、火水木なのですが、出席必須な集会がお盆期間の為木曜日開催されなかったので
木曜日にお休みをいただき、実家でお盆休み。
4月に幼稚園に入った甥っ子ふみをつれた妹が、月曜日から前乗り。

ふみちゃんは、幼稚園にはいってから背も伸び、よーくおしゃべりができるようになり、ついにうんちも克服し、立派な幼児になりました。
が、おばみには2泊では心を全開にしてくれず…ちょと寂しい。
おばあちゃんとサチコ(←まだちょっと恐い)が大好きで、サチコに触れて大満足。「サチコね、触ったの。きもちよかった」。
ママとはいだしょうこお姉さんのコンサートにも行って、こっちはママの方が大感激で「CD買う!」と検索しまくっておりました。

築30年の実家の横は市街化調整区域の雑木林で、私が住んでいた頃からまあ蚊が多いのなんので。
なんと今回脱走兵(メス猫8歳)が出て、帰ってくるに当たり玄関を開けはなっていたそうで。
私がうちについたら、蚊取り線香が炊かれていました。ふみのあんよにも喰われ跡がいくつも。

まあその前から、ちょっと外の暑さと冷房の寒暖差で鼻がおかしかったんですが。
蚊取り線香の煙のせいにはできませんが。

2泊して実家満喫してうちに帰って、起きて寝たら。
一年ぶりの声がれ、あーあーあー@土曜日。
相方というと金曜日から自分の実家に帰っていて、電話したら奥さんがハスキーボイスで。
嫌な予感もしていたでしょう。
土曜日のお昼前に滑り込みで耳鼻科に行ったら、いつもの副鼻腔炎つーことで、薬をもらうも、だるさが襲ってきて
日曜日に軽く発熱(37.3℃)一日寝込みました。

明日火曜日は普通に出勤日なので、今んところ大丈夫そうですが。
休みの間に体調崩したの建てなおせてよかった。ギリギリライフ。

休みの間妹といろいろ話したのですが、妹の診断によると
私は40も半ばに来てようやく「不惑」のようです。まあゆらりゆらりですが。
あんまりこだわらなくなってきた意味で惑わない、ようです。確固としたなにかがある訳ではありません。
まあ、いいかあ。こんなかんじ。ふみと遊べるように「カーズ」でも観とくかな。
posted by NEMUKO at 12:20| 東京 ☀| Comment(0) | TrackBack(0) | NEGOTO | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2012年08月05日

Dai Sakakibara コンサート〜遊宴 Vol.5

榊原大さんの夏の恒例ライブ、遊宴も早いもので5回目になりました。
春に引き続いてご近所友人エリザベスと一緒に、原宿クエストホールに向かいました。

第一回目はピアノソロ
第二回目は若手サックス奏者とかとのセッション
第三回目は打楽器とのセッション
第四回目は和楽器とのセッション
どれもこれも、夏でものすごい熱量のライブでとても楽しかったです。

続く第五回目は、木管楽器とのセッション
これがまた、昨年とうって変わっ涼しいのなんのって。
心地よい室内音楽の世界。
ピアノにウッドベース、フルート、オーボエ、ホルンの編成でした。
普段聞き慣れない上質な音楽を、はい、と高いところから下ろしてきて聴かせてくれる、贅沢品な時間と空間でした。

難を申すと、前の席の方の座高が高くて、

み え な い

ことでした。ピアノプレイもまたビジュアルは大切。大ちゃんは相変わらずすらっとかっちょよく。やっぱり上手席がいいよなあ。
posted by NEMUKO at 14:44| 東京 ☀| Comment(0) | TrackBack(0) | 榊原大 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

広告


この広告は60日以上更新がないブログに表示がされております。

以下のいずれかの方法で非表示にすることが可能です。

・記事の投稿、編集をおこなう
・マイブログの【設定】 > 【広告設定】 より、「60日間更新が無い場合」 の 「広告を表示しない」にチェックを入れて保存する。